腰椎すべり症
2020年12月2日 おかもと整形外科
おかもと整形外科クリニック理学療法士の西村です。
これまでに腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離症と紹介してきましたが、
今回は『腰椎すべり症』について紹介したいと思います。
背骨は椎骨と呼ばれる骨が連結してできています。
腰にある椎骨は腰椎と呼ばれ、腰椎には5個の椎骨があります。
『腰椎すべり症』とは、この腰椎が前方にズレて(すべって)しまう疾患です。
腰椎すべり症は大きく分けて2つの種類があります。
『腰椎分離すべり症』
腰椎分離症に続発し、長期間かけて腰椎の変性が生じることにより症状が出現します。
好発は5番目の腰椎です。
『腰椎変性すべり症』
腰椎の分離がなく、背骨や椎間板などの変性により椎体が前方へすべる状態です。
50歳以上の女性に多く、4番目の腰椎に好発します。
以前、紹介した腰部脊柱管狭窄症の代表的な原因疾患の1つです。
〇症状
腰部脊柱管狭窄症と同じような症状がでます。
長い距離を歩くと臀部や大腿のだるさや、痛み、痺れにより休憩しないと歩けなくなるような『間欠性跛行』という症状があります。
前屈みや、休憩することで症状が落ち着いてまた歩けるようになります。
〇原因
すべり症では、腰椎がズレることにより神経が通る管である脊柱管が狭くなり、神経根を圧迫して症状が出現します。
〇予防
無理に腰を反ったり捻らないようにしましょう。また、普段の生活から腹筋に力を入れるように意識してみましょう。
簡単な腹圧のエクササイズを紹介しますので、実践してみてください!!
【ドローイン(腹式呼吸)】
1.仰向けになり膝を90°くらいに曲げます。
2.息を大きく吸い込みお腹を膨らませます。(鼻から吸う)
3.息を限界まで吸い込む。
4.息をゆっくり吐きながらお腹をへこませます。(口から吐く)
5.息を吐き切ったら、お腹をへこませたまま数秒キープします。
鼻から息を吸う→お腹を膨らませる
口からゆっくり息を吐く→お腹をへこませる
お腹に力が入っている感覚を感じながら無理の無い範囲で行いましょう。
腹圧エクササイズの中の1例ですので、これだけで治るとは限りません。
少しでも気になることがあれば、迷わず受診することをお勧めします。
理学療法士と相談しながらリハビリをしていきましょう。
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